美容のための栄養といえば、ビタミンやミネラル、たんぱく質。
では、食物繊維は?
少し地味に見えるかもしれません。でも、腸内環境を考えるなら、見過ごせない存在です。
食物繊維の一部は、消化されずに大腸まで届き、腸内細菌の栄養源になります。つまり、食物繊維は私たちが摂る栄養であると同時に、腸の中に暮らす微生物へ届くものでもあるのです。
食べたものが、腸の中の環境をつくっていく。
そう考えると、いつもの野菜や果物、豆、きのこも、少し違って見えてきませんか?
肌を内側から考えるANPの視点で、食物繊維と腸内環境の関係をひも解きます。
この記事でわかること
- 食物繊維の基本 食物繊維とは何か、腸の中でどのように利用されるのかを見ていきます。
- プレバイオティクスとの違い 食物繊維とプレバイオティクスは、同じものなのか。その関係を整理します。
- 毎日の摂り方 毎日の食卓に、さまざまな食物繊維を無理なく取り入れるヒントをご紹介します。
食物繊維は、足りている?
食物繊維は、野菜、果物、豆類、きのこ、海藻、穀物など、植物性の食品に多く含まれています。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人女性の目標量は原則として1日18g以上。成人男性では、年齢に応じて20〜22g以上とされています。1
ところが、2023年の国民健康・栄養調査を見ると、女性の平均摂取量は20代で14.6g、30代で15.4g、40代で15.9g。いずれも目標量には届いていません。2
だからといって、毎食の摂取量を細かく計算することから始めなくても大丈夫です。
まずは、「意識しないと、少なくなりやすい栄養素」と知るところから始めましょう。
食物繊維は、腸でどう働く?
食物繊維の行き先は、ひとつではありません。
小腸で消化・吸収されにくく、大腸まで届いた食物繊維の一部は、腸内細菌の栄養源に。その過程で生み出される短鎖脂肪酸などと、腸内環境や腸管バリア、免疫との関わりが研究されています。
ただ、ひと口に食物繊維といっても、その個性はさまざま。
水に溶けやすいもの、溶けにくいもの。腸内細菌に利用されやすいもの、便のかさに関わるもの。種類によって、性質も腸内での役割も変わります。
そして、腸との相性も人それぞれ。
同じ食物繊維を摂っても、もともとの腸内細菌の構成によって反応は変わります。高食物繊維食を取り入れた研究では、腸内細菌の働きに変化が見られた一方、多様性の変化は一様ではありませんでした。3
腸の中は、「これを食べれば正解」と言い切れるほど単純ではない。
だからこそ、一つの成分だけではなく、食事全体で考えることが大切です。
すべての食物繊維が、プレバイオティクスではない。
食物繊維の話で、よく登場する「プレバイオティクス」。
似た言葉ですが、食物繊維とまったく同じ意味ではありません。
プレバイオティクスとは、腸内の微生物に選択的に利用され、健康へのメリットをもたらす成分のこと。食物繊維の中にはプレバイオティクスとして働くものがありますが、すべての食物繊維がそう分類されるわけではありません。4
簡単に整理すると、
- 食物繊維
- 人の消化酵素で消化されにくい成分
- プレバイオティクス
- 腸内の特定の微生物に利用され、健康へのメリットにつながる成分
という関係です。
食物繊維という大きな世界の中に、プレバイオティクスとして働くものがある。そんなイメージが近いでしょう。
ファイバーは、チームで摂る。
では、何を食べればいい?
答えは、一つではありません。
野菜だけでなく、果物、豆、きのこ、海藻、穀物、ナッツや種子類。それぞれに、異なる種類の食物繊維や栄養素が含まれています。
一つの“スーパーフード”に期待するより、いろいろな食材を少しずつ。
- 白米に、麦や雑穀を加える
- スープに、きのこや豆をプラスする
- おやつに、果物やナッツを選ぶ
- いつものサラダに、海藻や豆をのせる
- パンを選ぶ日は、全粒粉入りも候補にする
大きく変えなくても、食卓にまだない種類をひとつ足すだけで、選択肢は広がります。
増やすなら、少しずつ。
食物繊維は、多ければ多いほどよいわけではありません。
急に量を増やすと、お腹の張りやガス、便通の変化を感じることも。普段あまり摂っていない人ほど、数日から数週間かけて少しずつ増やしていく方が取り入れやすいでしょう。
水分も忘れずに。
特に食物繊維の摂取量を増やすときは、飲み物もこまめに。体調やお腹の様子を見ながら、自分に合うペースを探してみてください。
※消化器の疾患がある方や食事制限を受けている方は、医師や管理栄養士へご相談ください。
肌を想う食卓に、腸の視点を。
食物繊維を摂れば、肌がきれいになる。
もちろん、そこまで単純な話ではありません。
肌コンディションには、紫外線、年齢、ホルモン、睡眠、ストレス、栄養、外側からのお手入れなど、多くの要素が関係しています。腸内環境も、その一つです。
ANPが食物繊維に注目するのは、便通や一般的な腸活だけを目的としているからではありません。
食物繊維と腸内細菌、その先にある腸内環境を通して、肌の健康を内側から考えるため。
ファイバーは、ゴールではない。
肌を内側から想うための、ひとつのルートです。
毎日の食卓に、腸という視点を。
それが、ANPの考えるスキンニュートリションにつながります。
28種類を、毎日の一杯に。
理想は、日々の食事からさまざまな食物繊維や栄養素を摂ること。
でも、忙しい日もあれば、食事が思うように整わない日もあります。
Skin Integrate 28は、植物由来の食物繊維をベースに、プレバイオティクス、アミノ酸、ビタミンC、亜鉛など、28種類の成分を配合したパウダータイプのスキンニュートリションです。
毎日スプーン一杯を、いつもの食生活に。
食事を置き換えるものではなく、肌と腸を内側から考える習慣の選択肢として取り入れられます。
※食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
よくある質問
Q. 食物繊維は、1日にどのくらい必要ですか?
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人女性は原則1日18g以上、成人男性は年齢に応じて20〜22g以上が目標量です。年齢によって異なるため、自分に当てはまる基準を確認しましょう。
Q. 水溶性食物繊維と不溶性食物繊維、どちらを摂るべきですか?
どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。種類によって性質や働きが異なるため、野菜、果物、豆類、きのこ、海藻、穀物など、いろいろな食品から摂ることが大切です。
Q. 食物繊維とプレバイオティクスは同じですか?
同じではありません。食物繊維の中にはプレバイオティクスとして働くものがありますが、すべての食物繊維がプレバイオティクスに分類されるわけではありません。
Q. 食物繊維を急に増やしても大丈夫ですか?
急に増やすと、お腹の張りやガスなどを感じることがあります。体調を見ながら少しずつ増やし、水分もこまめに摂りましょう。
Q. 食物繊維を摂れば、肌はきれいになりますか?
食物繊維や腸内環境は、肌コンディションを考えるうえで注目されている要素の一つです。ただし、食物繊維だけで肌の状態が決まるわけではありません。腸と肌の関係については、「肌を想うなら、腸のことも。『腸―肌相関』で考える、新しいスキンヘルス」で詳しく解説しています。
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参考文献
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 資料を見る
- 厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査報告」 資料を見る
- Wastyk HC, et al. “Gut-microbiota-targeted diets modulate human immune status.” Cell. 2021. PubMedで読む
- Gibson GR, et al. “The International Scientific Association for Probiotics and Prebiotics consensus statement on the definition and scope of prebiotics.” Nature Reviews Gastroenterology & Hepatology. 2017. PubMedで読む


