腸内環境は、特別な“腸活”だけでつくられるものではありません。
「肌のためにしていること」と聞かれたら、化粧品やUVケアを思い浮かべる人も多いのでは?
でも、美容習慣は鏡の前だけにあるわけではありません。
朝、何を食べたか。昨夜はよく眠れたか。忙しい一日に、ひと息つく時間があったか。そんな何気ない日常も、腸の中に広がる環境とかかわっています。腸内にすむ微生物の集まりは、食事、飲酒、ストレス、睡眠など、さまざまな影響を受けながら変化しています。1, 2
だからといって、全部を完璧にする必要はありません。
きれいを想う毎日に、腸という発想を。
今日から取り入れられるヒントを、ひとつずつ見ていきましょう。
この記事でわかること
- 腸と毎日の習慣 食事、お酒、ストレス、睡眠、水分と食物繊維。そのつながりを見ていきます。
- 今日からできること 全部を変えず、自分に合うひとつを見つけます。
- なぜ、肌のために腸を見る? 一般的な腸活ではなく、肌を内側から考えるANPの視点をご紹介します。
腸内環境は、毎日の中でゆらいでいる。
私たちの腸内には、数多くの微生物が暮らしています。その集まりや、微生物がつくり出す物質を含めた腸内の状態は、人それぞれ。しかも、同じ人の中でも、食事や生活リズム、年齢、薬の使用、体調によって日々ゆらいでいます。
研究では、食事を大きく変えると、数日のうちに腸内細菌の構成や働きにも変化が見られました。1 とはいえ、変化したから「良い」、変わらなかったから「悪い」と単純にはいえません。腸の中は複雑で、一つの菌や一度の食事だけでは語れない世界です。
今日の一食で、すべてが決まるわけではない。
大切なのは、一日ごとの出来不出来より、いつもの選び方。毎日の中にあるヒントを、気軽に拾ってみましょう。
食事|「これさえ」より、いろいろを少しずつ。
腸内環境を考えるなら、やっぱり食事は外せません。
腸内細菌は、私たちが食べたものの一部を利用しています。食べるものが変われば、腸内で利用される栄養や、そこでつくられる物質も変わる。植物性中心の食事と動物性中心の食事を比べた小規模な研究でも、短期間で腸内細菌の構成や活動に違いが見られました。1
では、何か一つを毎日食べればいい?
答えは、もう少し自由です。
野菜、果物、豆類、きのこ、海藻、全粒穀物。食材が変われば、含まれる食物繊維や栄養素も変わります。毎食を理想形にするより、いつもの食卓に、まだない色や種類をひとつ足す。そのくらいの軽さが、いろいろな食材を楽しむきっかけになります。
発酵食品も選択肢のひとつ。発酵食品を多く取り入れた食事と腸内細菌の多様性などを調べた介入研究はありますが、食品との相性は人それぞれです。3 「これさえ食べれば」と気負わず、無理のない範囲で食卓へ。
お酒|何を飲むかより、どう楽しむか。
赤ワインならいい? カクテルは避けるべき? お酒と腸の話では、つい種類に目が向きます。
でも、先に意識したいのは、量と頻度です。
習慣的な多量飲酒は、腸内細菌の構成や腸管バリア、炎症との関連が研究されています。4 その影響は、飲む量や期間、食事、体質などによってさまざま。特定のお酒を選べば腸に良い、というほど単純ではありません。
楽しむ日があってもいい。だからこそ、心地よく終える工夫を。
飲む量を先に決める。合間に水をはさむ。飲まない日をつくる。ほんの少しの余白が、翌日の自分にもやさしく働きます。
ストレス|“整えなきゃ”を、増やさない。
緊張するとお腹が痛くなる。忙しい時期には食欲や便通が変わる。そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。
腸と脳は、神経、ホルモン、免疫などを介して互いに情報をやりとりしています。心理的なストレスは、食べ方の変化だけでなく、ストレスホルモンや自律神経、炎症反応などを通じて、腸内環境にかかわる可能性があります。反対に、腸内細菌がつくる物質と気分やストレス反応との関係も研究されています。2
ただし、人での研究はまだ途中です。ストレスを感じたら必ず腸内環境が乱れる、特定の食品や菌で気持ちまで整う、とまではいえません。
“整えなきゃ”を、新しいストレスにしないこと。
深く息を吐く。少し歩く。予定を詰め込みすぎない。自分に戻れる小さな余白を、日常のどこかに。
睡眠|一晩より、いつものリズム。
夜更かしをした翌朝、「全部乱れてしまったかも」と焦らなくても大丈夫。気にしたいのは、一晩の出来より、睡眠不足や不規則なリズムが続くことです。
睡眠を制限した短期間の研究では、腸内細菌の構成に小さな変化が見られました。5 とはいえ、一度の夜更かしを気にしすぎる必要はありません。
毎晩、理想どおりに眠るのは難しいもの。それでも、起きる時間を大きくずらさない。眠る前の光やカフェインを見直す。遅い夜の翌日は、少し早めに休む。いつものリズムへ戻る方法を知っておけば十分です。
水分と食物繊維|どちらも大切。でも、役割は別々。
腸の話で、よくセットで登場する水分と食物繊維。どちらも大切ですが、同じ働きをするわけではありません。
食物繊維の一部は、腸内細菌に利用されます。ただ、どの種類をどのくらい利用できるかは、菌によっても人によってもさまざま。だからこそ、一つの食品に偏らず、いろいろな植物性食品から摂る視点が大切です。食物繊維と腸内環境の関係は、次の記事で詳しくご紹介します。
一方、水分が腸内細菌そのものにどう影響するのかは、人での研究がまだ限られています。6 それでも、水分は消化や便の状態を保つために欠かせません。食物繊維を増やすときは、一気にではなく少しずつ。水分も忘れずに。
必要な量は、体格、食事、活動量、その日の気候でも変わります。数字だけを追いかけず、喉の渇きや尿の色、体調を目安に、こまめに補いましょう。
肌を想う毎日に、Biome発想を。
食べる。飲む。眠る。ひと休みする。
並べてみると、どれも毎日の中にあることばかり。腸内環境は、特別なリセットより、いつもの一日に近い場所にあります。
そして、ANPが腸内環境に目を向ける目的は、一般的な腸活を提案するためではありません。腸内環境と肌コンディションの関係に着目し、肌の健康を内側から考えるためです。
腸はルート。目指す先は、健やかな肌。
肌コンディションには、紫外線、外側からのお手入れ、年齢、ホルモン、睡眠、ストレス、栄養など、多くの要素がかかわります。腸内環境も、その一つ。毎日を完璧に管理するより、自分に合う小さな選択を重ねていく。それが、肌を内側から想う習慣につながります。
毎日の習慣に、Biome発想という選択肢を。
Skin Youth Biome™は、肌と腸のつながりに着目した、Biome発想のスキンニュートリションです。生きた菌とビタミンCを配合した、1日1カプセルの製品です。
毎日の食事やライフスタイルを大切にしながら、肌を内側から考える習慣に。Skin Youth Biome™も、その選択肢のひとつです。
※食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
よくある質問
Q. 腸内環境は、食事だけで決まりますか?
食事は大切ですが、それだけで決まるわけではありません。飲酒、ストレス、睡眠、運動、薬の使用、年齢、体調などもかかわります。腸の中は、人それぞれです。
Q. 腸内環境は、どのくらいで変わりますか?
食事を大きく変えた研究では、数日以内に腸内細菌の構成や働きの変化が観察されています。ただし、変化したことが改善を意味するわけではなく、長く続くかどうかも別の問題です。短期の変化に一喜一憂せず、日々の習慣全体で考えましょう。
Q. 発酵食品やプロバイオティクスを摂れば、腸内環境は整いますか?
発酵食品やプロバイオティクスは選択肢のひとつ。ただし、すべての人に同じ変化が起こるわけではありません。菌の種類や量、摂る期間、もともとの腸内環境によっても変わります。特定の食品だけに頼らず、食事全体で考えましょう。
Q. ストレスや睡眠不足は、腸内環境を悪くしますか?
ストレスや睡眠と腸内環境とのつながりは研究されています。ただ、何が原因で何が結果なのか、まだ分かっていないこともあります。「一度眠れなかったから悪くなる」と考えず、続けやすい範囲でいつものリズムを意識してみましょう。
Q. 腸内環境を整えれば、肌はきれいになりますか?
腸内環境は肌コンディションにかかわる要素のひとつですが、腸内環境だけで肌の状態が決まるわけではありません。腸と肌のつながりについては、「肌を想うなら、腸のことも。『腸―肌相関』で考える、新しいスキンヘルス」で詳しく解説しています。
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Biomeって、どんなもの?
肌・栄養・ライフスタイルをひとつながりで考える、ANPのBiome発想をご紹介します。
参考文献
- David LA, et al. “Diet rapidly and reproducibly alters the human gut microbiome.” Nature. 2014. PubMedで読む
- Madison A, Kiecolt-Glaser JK. “Stress, depression, diet, and the gut microbiota: human-bacteria interactions at the core of psychoneuroimmunology and nutrition.” Current Opinion in Behavioral Sciences. 2019. PubMedで読む
- Wastyk HC, et al. “Gut-microbiota-targeted diets modulate human immune status.” Cell. 2021. PubMedで読む
- Bishehsari F, et al. “Alcohol and Gut-Derived Inflammation.” Alcohol Research. 2017. PubMedで読む
- Benedict C, et al. “Gut microbiota and glucometabolic alterations in response to recurrent partial sleep deprivation in normal-weight young individuals.” Molecular Metabolism. 2016. PubMedで読む
- Vanhaecke T, et al. “Drinking water source and intake are associated with distinct gut microbiota signatures in US and UK populations.” Journal of Nutrition. 2022. PubMedで読む


